秋華賞は3歳牝馬3冠レース(他は桜花賞、オークス)の最終戦です。
秋の3歳牝馬最強決定戦と言ってもいいでしょう。
それまで3歳牝馬3冠レース最終戦であったエリザベス女王杯が1996年に古馬にも開放され、同年に秋華賞が3歳牝馬3冠レースとして新設されました。
新設当初は毎年大波乱のレースでしたが、近年は上位人気馬の決着が多くなっています。
昨年は紫苑Sをステップレース(1着)にしたディアドラがG1初制覇を飾りました。
ルメール騎手が後方の内から直線で巧みに捌いての差し切り勝ちでした。
■目次
コース特性
秋華賞は京都芝2000mで行われます。
正面スタンド前からスタートし内回りを約1周半します。
スタートから最初のコーナーまで短いため、先行争いが激しくなりやすいですが、4つのコーナーを回るので意外とペースは落ち着きやすく最後の直線も短く平坦なため前残り決着が多いです。
しかし騎手がそれを意識し過ぎて競い合ってしまうと3コーナーの下り坂からのハイペースにスタミナ切れをおこして、展開は一変、追い込み馬が突っ込んで来ることもしばしばあります。
簡単に言ってしまえば、強い馬でも展開ひとつで取りこぼしやすいコースになっています。
京都芝2000mの各種成績
騎手別成績
騎手名 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
川田将雅 | 29 | 18 | 18 | 77 | 20.4% | 33.1% |
ルメール | 22 | 23 | 13 | 33 | 24.2% | 49.5% |
福永祐一 | 21 | 14 | 12 | 69 | 18.1% | 30.2% |
武豊 | 20 | 16 | 14 | 74 | 16.1% | 29.0% |
岩田康誠 | 16 | 13 | 19 | 96 | 11.1% | 20.1% |
ルメール騎手の成績が異常に高いことが分かりますね。
約4回に1回は勝利、2回に1回は2着以内にきています。
今年1番人気確実のアーモンドアイにはルメール騎手が騎乗しますので、後押しになるでしょう。
種牡馬別成績
騎手名 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 52 | 45 | 41 | 178 | 16.5% | 30.7% |
キングカメハメハ | 23 | 20 | 18 | 138 | 11.6% | 21.6% |
ハーツクライ | 23 | 15 | 23 | 127 | 12.2% | 20.2% |
ステイゴールド | 19 | 13 | 13 | 136 | 10.5% | 17.7% |
ハービンジャー | 19 | 8 | 15 | 88 | 14.6% | 20.8% |
ディープインパクトが他を圧倒しています。
今年の出走予定馬の人気どころのディープインパクト産駒はカンタービレです。
枠番別成績
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 32 | 26 | 34 | 244 | 9.5% | 17.3% |
2枠 | 29 | 28 | 30 | 267 | 8.2% | 16.1% |
3枠 | 24 | 29 | 37 | 274 | 6.6% | 14.6% |
4枠 | 37 | 29 | 30 | 291 | 9.6% | 17.1% |
5枠 | 37 | 36 | 35 | 306 | 8.9% | 17.6% |
6枠 | 35 | 42 | 31 | 331 | 8.0% | 17.5% |
7枠 | 37 | 37 | 42 | 375 | 7.5% | 15.1% |
8枠 | 43 | 47 | 35 | 401 | 8.2% | 17.1% |
大きな差はないですが、これは10頭立て以下の少頭数のレースもデータに入っているからです。
フルゲート18頭立てになる秋華賞は外枠の7、8枠は大きな不利になります。
過去10年のデータ
- 9年連続で3番人気以内の馬が1着と人気上位馬の信頼性が高い
- 逃げ馬が意外と苦戦している(好走はヴィルシーナのみ)
- 近年の好走馬は前走ローズSか紫苑S5着以内
- 血統はサンデーサイレンス系が他を圧倒
2018年の秋華賞の注目馬
1番人気確実で面白味がないですがアーモンドアイに注目します。
最後の直線、他馬をなぎ倒していくかのような追い込みは正にナリタブライアンの再来かと思わせます。
例えが古くてスミマセンw
馬の能力だけでなく、騎手(京都2000mの成績が良いルメール)、調教師(3冠牝馬アパパネを管理した国枝氏)、距離、休み明けのローテーション(この馬は休み明けの方が走る)と好材料が揃っています。
強いて不安点を挙げるなら、やはりトリッキーなコース形態でしょうが、最内枠に入って大きく出遅れでもしない限り負けることはないでしょう。
不利なフルゲートの大外枠に入った場合でも、他馬に邪魔されないからむしろ買いです。
秋華賞はどの馬が勝つのかでなく、アーモンドアイがどのような勝ち方をするか予想して2着、3着を当てるゲームに徹するつもりです。
展開を予想
思いのほか逃げ先行馬が揃った2018年の秋華賞。
直線が平坦で短い京都内回りコース、中団より後ろで競馬する1番人気アーモンドアイの末脚を封じねばならないという騎手心理が働き、例年の秋華賞の通り緩いペースにはならないとみる。
しかもアーモンドアイの狙いが次走のジャパンカップにあるとはいえ、3冠を取りこぼすような乗り方はしないはず。前走のオークスで見せたような前目の位置取りで競馬することも十分考えられる。
そうなると苦しいのが逃げ先行勢。とりわけ実力2位のラッキーライラックであろう。特に桜花賞では完璧に乗って完敗した。妥当アーモンドアイ筆頭だからこそ目標にされやすく苦しい展開が待っていそうだ。
ラッキーライラックが苦しい展開となるなら、春のクラシックやトライアルレースで脚を余して負けているような追い込み馬に注意が必要だろう。
しかし最後方のG1レースで実力下位馬の大外一気が決まることは考えにくく、馬群を割って差してこれる馬でないと厳しい。
思い出の秋華賞
1999年の第4回の秋華賞です。
1番人気は桜花賞3着、オークス2着と牝馬クラシックレースを惜しいところで逃したトゥザヴィクトリー。
前哨戦のローズS4着も本番の秋華賞に向けて上々の内容。
京都の内回り戦に適した先行抜け出し型の脚質で、当時G1レースを席巻していたサンデーサイレンス産駒、鞍上は武豊とあって、1着を取りこぼしても2着は確保するだろうというのが大方の予想でした。
しかし結果は、トゥザヴィクトリーは直線伸びを欠き13着と大敗。勝ったのは道中後方に位置いていた12番人気のブゼンキャンドル。2着も最後方18番手から競馬をしていたクロックワークと、京都内回りコースでは珍しい追い込み決着でした。
トゥザヴィクトリーはその後世界最高峰のレースであるドバイワールドカップであわやの2着や、エリザベス女王杯を勝利するほどの実力馬。秋華賞当時も決して調子が悪かったわけではありません。
何が言いたいかというと、安定した走りをする強い先行馬でもハイペースのまま終始後ろからプレッシャーをかけられる展開になると意外と脆いということです。そしてそんな馬が負ける時には、その馬と同じ位置取りの馬や負かそうとした実力馬も一緒に飛んで大波乱が起きるということです。
是非レースを見て頂きたいのですが、前半1000mの200m毎のラップタイムが12秒を4回も切ったほど先行馬には息を入れにくいペースにも関わらず、馬群が縦長にならず一塊になっています。
これは京都の内回りコースでトゥザヴィクトリーに先行抜け出しをされたら簡単に勝たれてしまうので、ライバルは早め早めに当馬を射程圏に入れることで、直線でセーフティリードを与えないようにしているからです。
トゥザヴィクトリーを含め中団より前に位置していた実力上位の馬にとってはスタミナが早めに消費される展開。一方勝利を意識せずマイペースを保った後方勢にとっては前が勝手に潰し合ってくれるラッキーな展開となりました。
いやあ、何度見ても興奮します(馬場アナウンサーの競馬実況も好きです)。特に3コーナーの下り坂で2番人気のヒシピナクルのマクリ気味の仕掛け。トゥザヴィクトリーに簡単には勝たせないというベテラン河内騎手のガチンコの姿勢が好きです。ここ数年で競馬ファンになった人(例えばキタサンブラックあたり)にこのレースを見た感想を聞きたいです。懐古主義は嫌いですがこの当時の競馬の方が熱かったのは間違いないです。
ちなみに自慢ではありませんが(いえ自慢です)、このレースの馬連900倍の馬券を当てましたΨ(`∀´)Ψ
馬連で万馬券(100倍以上)なんて滅多にないのにまさか1000倍近い馬券が当たるなんて信じられず、レース直後は浅草WINSで放心状態でしたw
このコーナー決して馬券自慢をしたいわけじゃあないですよw
前回スプリンターズSの記事ではかなりお寒い思い出を語っています。
2018年の馬券成績
今年はラッキーなことに既に勝ちが確定しています(残りのレースを予算の範囲内で馬券を購入した場合)。
夏以降調子は振るわないですが(秋になっても不調です)、淡々と予想して美味しいところの組み合わせのみ馬券を買うことで平均以上の成績が出ると信じています。
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